るーく地蔵
すももや一家に住みついているるーくは不思議な体験をしました。
るーくは今日あった出来事をお友達に話していました。
まだ冬だというのに少しあたたかい日だったので、るーくはお散歩にでかける ことにしたのでした。
お散歩をしていると、るーくは4体のお地蔵さまに出会いました。
るーくにはお地蔵さまがとてもおなかがすいているように見えました。
「そうだ。ぼくのチョコレートをお地蔵さまにあげよう。」
お地蔵さまにるーくはチョコレートをおそなえしようと思いました。
ところがるーくは、チョコレートを4つしかもっていなかったのです。
「こまっちゃったな。全部あげちゃうとぼくのぶんがなくなっちゃうぞ。どうしよう。」
るーくは考えこんでしまいました。チョコレートはるーくの大好物だったのです。
「でもいいや。チョコレートをお地蔵さまにあげよっと。」
るーくはもっている4つのチョコレート全てをお地蔵さまにおそなえしました。
るーくはおなかはすいていましたが、とてもよい気持ちでお家に帰りました。
お話しの途中で、ふとお友達のほうを見ると、白い小さなお友達が一匹増えているのに気付きました。
「あれあれあれ!?君はいったいどこからきたんだい?」
るーくたちはびっくりしました。
その時ドアの外で、ガサガサという物音が聞こえました。
るーくはそっとドアを開けてみました。
すると、お散歩のときに出会ったお地蔵さまの後ろ姿が見えました。
「そうか!!あの白い小さなお友達はお地蔵さまが連れてきてくれたんだね。」
このときるーくは、今日は本当によいことをしたと思いました。
るーくにとって一番うれしいことは、ごはんをたべることや、お昼寝をすることよりも、たくさんのお友達となかよく遊ぶことだったのです。
「みんな仲良くしようね」
おしまい
PS.笠地蔵という昔話を、るーく的にアレンジしてみました。(すももや店主)